年金運用が赤字でも公的年金が大丈夫なワケ

年金運用が赤字でも公的年金が大丈夫なワケ

(fantom_rd/Gettyimages)

今回は、久留米大学教授の塚崎公義が、公的年金の運用等々について考えます。公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、10〜12月期の運用実績が14.8兆円の赤字だったと発表しました。なんと、運用利回りがマイナス9%だったとのことですが、私たちの年金は大丈夫なのでしょうか。

■問題の本質を正しく認識しよう

 結論を先に言えば、大丈夫です。今回の発表は、3カ月間の運用の成績についてのものです。年金運用は長期間にわたって行われているもので、アベノミクスによる株高等々を反映して、運用開始以降で見れば問題なく利益が出ていますので、一喜一憂せず、安心しましょう。

 「本稿は以上です」でも良いのですが、せっかくですから、本件に関連する事柄について、いろいろ考えてみましょう。「そもそも少子高齢化で年金は大丈夫なのか」「公的年金でリスク資産を持って大丈夫なのか」「GPIFが儲かった時も同じように大きく報道すべきではないか」といった所でしょう。

■公的年金の基本は賦課方式

 日本の公的年金制度の基本は、現役世代が高齢者を支えるというものです。現役世代の払う年金保険料を中心として、毎年の税金も投入して、一部をGPIFの運用資産からも出す、ということですね。GPIFの運用資産は151兆円と巨額ですが、それでも今後何十年間に支払われる年金総額と比較すれば、わずかなものだ、というわけですね。

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