根深い米中の経済対立、米中貿易戦争の行方

根深い米中の経済対立、米中貿易戦争の行方

(Anson_iStock/spaxiax/LaInspiratriz/iStock)

昨年12月のブエノスアイレスにおける米中首脳会談で、トランプ大統領と習近平国家主席は、両国間の貿易紛争につき、90日間の期限を設けて交渉することで合意し、現在は「休戦状態」にある。米側は、期限内に妥結できなければ2000億ドル相当の中国製品に対する関税率を10%から25%に引き上げるとしている。その期限が3月1日に切れるのを前に、1月末に中国の劉鶴副首相率いる交渉団が訪米し、閣僚級交渉、トランプ大統領との会談を行い、米中首脳の再会談の可能性が出てきている。ホワイトハウスが劉鶴氏の訪米に関して出した声明は、要旨、次の通り。

 交渉は、以下を含む広範な問題を取り扱った。(1)米企業に対する中国企業への技術移転の圧力、(2)中国における知的財産権の保護と執行の強化の必要性、(3)米国が中国において直面する多くの関税および非関税障壁、(4)中国の米企業に対するサイバー窃取がもたらす悪影響、(5)補助金と国営企業を含む、市場を歪める力が如何に過剰生産をもたらしているか、(6)米国の製造業産品、サービス、農産物の中国への販売を制約している市場障壁および関税を除去する必要性、(7)米中通商関係において通貨が果たす役割。両者は、莫大な額の増大を続ける米国の対中赤字を削減する必要についても議論した。中国による、米国の農産物、畜産物、工業製品の購入が、交渉の枢要な部分を占めている。

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