演劇・舞踊・音楽、私というフィロソフィーを表現する舞台

演劇・舞踊・音楽、私というフィロソフィーを表現する舞台

演劇・舞踊・音楽、私というフィロソフィーを表現する舞台の画像

 張り切った糸のような緊張感が漂う中で、目の前にいる夏木マリは果たして歌手? 俳優? パフォーマー? アーティスト? ダンサー? と突き止めようとしても、めまぐるしく回転してつかめない。でも、夏木マリという存在感は確かにそして強烈に放たれている。

 20代の頃の夏木は、歌手として知られていた。30代の夏木は、井上ひさし、鈴木忠志、蜷川幸雄など名だたる劇作家や演出家の舞台で活躍する舞台俳優として鮮明に記憶している。40代はシアターワーク「印象派」を自ら立ち上げ、斬新なひとり演劇に闘魂を燃やしている姿が浮かび、50代はそれに再び甦った歌手の姿が重なってくる。時に生まれ、時に消え、時に甦りながら、夏木マリという存在は多岐にわたる表現者として太い個性を発揮し続けているように思える。

 45年に及ぶ芸能活動の起点がアイドル歌手だったと聞くと、その時代を知らない人たちは信じられないという反応を示す。デビューは1971年、19歳の時である。

 「商社マンだった父がクラシックファンで、家には音楽があふれていて、もし仕事するなら音楽関係かなと思っていたけれど、歌手になりたいという気持ちはなかったですね。お嫁さんに行くまでピアノを教えようか程度の、ごく普通の女の子でしたから」

続きは WEDGE Infinity で

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