東京23区の成年後見格差、認知症への支援を急げ

東京23区の成年後見格差、認知症への支援を急げ

(写真・ iStock)

 団塊の世代が75歳以上になる2025年、認知症の人が全国で最大約730万人に達すると見込まれている。25年の65歳以上高齢者数が約3650万人と予想されているため、実に5人に1人の高齢者が認知症という日が、8年後に迫っている。

 国は将来の「認知症社会」を見越して、2000年に判断能力が低下した高齢者や知的障害者等に代わって親族や弁護士などが財産の管理などができる「成年後見制度」を整えた。家庭裁判所から選任された「成年後見人」が、本人の預貯金の管理や不動産の処分などを行うとともに、介護サービスの利用や福祉施設・病院の入退院手続きといった日常生活にかかわる契約など(身上監護)を支援する。成年後見人は裁判所の決定により、本人の財産の一部から報酬を受け取ることができる。報酬額の目安は、基本報酬が管理する財産額に応じて月額2万〜6万円と幅があり、身上監護などで煩わしい案件に対応した場合は基本報酬の50%を上限に追加報酬が加算される。

■パラサイトされる高齢者

 池田惠利子・あい権利擁護支援ネット理事は、「判断能力が低下しても、本人の意思を尊重した生活を後見人がマネジメントでき、経済的な搾取や虐待など権利侵害からも本人を守れる」と成年後見の意義を説く。

 「最近も90代の男性が70代の内縁の妻に連れられ介護保険の申請の相談にやってきました。事情を聞くと、近親者が身近にいない男性は、自宅を既に売却し、遺言状も作成済み。

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