国境の南(The South of Border)、メキシコを覗いてみれば

■自己申告制度は市民の良心に立脚した公平な正義なのか?

 街をぶらぶら散策していたら街角のテントに人が集まっていた。聞くと選挙中で革新系候補者のキャンペーン中とのこと。「日本人だ」(Soy japoness)なんて言っても運動員の若者たちは聞く耳を持たず「署名して応援してくれ」と頼むので漢字で署名したら大いに喜んでくれた。それからテキーラを買って野菜とビーフを煮込んだメキシコ料理を食した。

 エルパソでの経験からメキシコから米国への入国審査は時間がかかることは承知していたので観光は早めに切り上げた。陸橋を渡り米国側入国管理事務所まで続いている行列に並ぶ。数百メートルの道は日除け屋根が設置されている。2列に並んでおり左側は米国市民、米国労働許可証所持者、身体障害者(handicapped person)と表示されている。健常者で米国以外のパスポート保持者は“それ以外”なので右側にならぶ。大勢の一般メキシコ人に混じって30分くらい並んでいたが一向に前に進まない。

 どうなっているのか行列の最前列まで様子を見に行くと左側の優先レーンはぞろぞろと人が歩いてそのまま入管事務所の建物のゲートを入り審査手続きを受けている。右側の一般レーンはゲートが閉じられてゲートの手前で待たされている。優先レーンの人間がいなくなると一般レーンの人間を一定数通している。

 よく見ているとメキシコ人の中高年のオジサンや肥満体のメキシコ人の若者がゲートを通過している。

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