ベストセラー『サピエンス全史』を読む(上)

 世界的なベストセラーの上巻です。感想を一言で言えば、「著者の柔軟な発想に圧倒された」ということになります。平易な本ではありませんが、興味深いので、自然と読み進めることができました。以下、下線部分は著書の抜粋等、それ以外は評者の感想です。内容が多岐にわたるため、評者が恣意的にコメントしたい所だけを抜粋等していることをご了承下さい。

■第1章 唯一生き延びた人類種

歴史の道筋は、約7万年前の認知革命、約1万2千年前の農業革命、500年前の科学革命が決めた。

 これが、本書(上下巻)の基本認識です。

人類には、ネアンデルタール人等々、いくつかの種がいたが、生き残ったのはホモ・サピエンスだけだった。キツネもブタも、様々な種がいる。人類も同じだったが、他が全て滅んだのだ。
ホモ・サピエンスの方が優れた技術等を持っていたので、ネアンデルタール人等々が食料としている動植物がホモ・サピエンスに食べられてしまったのか、食料争奪の戦争で殺戮されてしまったのかは不明だが。

 ものすごい繁殖力で、同胞たちを滅ぼしながら急激に世界中に展開して行った、ということですね。なぜ優れていたのかは、次章参照。

■第2章 虚構が協力を可能にした

ホモ・サピエンスは、存在しない物についての情報を伝達する能力を獲得した。神や国家や会社といった概念の下で、互いを知らない何万人が団結する事が出来るようになった。貨幣という虚構は交易を容易にした。

1 2 3 4 次へ

関連記事(外部サイト)