解任のキーワードは「忠誠心」FBI長官の電撃解任の背景

解任のキーワードは「忠誠心」FBI長官の電撃解任の背景

(iStock)

 トランプ米大統領による連邦捜査局(FBI)のコミー長官の電撃解任で、焦点になっているのが「忠誠心」という言葉だ。トランプ氏が部下に忠誠心を求めるのはよく知られるところだが、ロシア関連疑惑の捜査を続ける長官には忠誠心のかけらもないと思ったはずだ。だが、解任は逆にトランプ氏への不信を生み、捜査の正当性がかえって高まるという結果になっている。

■解任の本当の理由

 ホワイトハウスは当初、解任が「司法長官、副長官の勧告に従った決定」とし、大統領選でトランプ氏と戦った民主党前大統領候補のクリントン元国務長官のメール使用問題に関する捜査終了など、コミー氏の不手際を解任理由に挙げた。大統領主導ではなく、あくまでも司法省の勧告に応じただけという形にしようと図ったわけだ。

 しかし大統領はその1日後、米テレビに対して「勧告に関係なく、元々解任する考えだった」とあっさりホワイトハウスの説明を否定し、そのことを指摘されると、「ホワイトハウスの記者会見をやめ、文書配布の形にしてもいい」と開き直った。

 本当のところ、今回の解任の理由は主に2つだ。1つは、オバマ前大統領がニューヨークのトランプタワーの会話を盗聴していたというトランプ氏の主張をコミー長官が「そうした証拠はない」ときっぱりと否定したこと。ニューヨーク・タイムズによると、コミー氏はトランプ氏の盗聴発言を「常軌を逸している」と漏らしていたとされる。

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