人工知能に、人の真似をさせるのは間違っている

人工知能に、人の真似をさせるのは間違っている

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ライフネット生命会長・出口治明さんが「歴史」や「教養」をテーマに、さまざまな有識者をゲストに迎える対談企画「出口さんの学び舎」。技術革新やグローバル化により変化の激しい現代で、ぶれない軸を持って生きていくために必要なものとは何か、対話を通じ伝えていく――。

■人工知能の価値と人間の価値は違います

出口:今日は池谷先生に伺いたいことが山ほどあるんです。まず、AI(人工知能)について。シンギュラリティ(注:人工知能が人間の能力を超えることで起きる出来事)などいろいろなことが言われていますが、ご専門の立場から見るとどうなりそうですか。

池谷:私は脳の研究もやっているし、AIもやっているのですが、どっちの様子もうかがえて、楽しいんです。シンギュラリティについてはよく考えますが、科学的にみて怪しいですね。

出口:ああよかった。僕も怪しいと思っていたので。

池谷:人工知能学会に出席しても、そこにいる人が誰も信じていない雰囲気があります。いや、口にするのさえ恥ずかしい感じです。もちろん未来のことはわかりませんから、万が一ということはあるかもしれませんが、仮にシンギュラリティが起こったとしても「価値がない」というのが私の考え。

出口:それはどういう意味ですか?

池谷:ひと言で言うと、人工知能の価値と人間の価値は違う。人工知能が人のルールを離れて勝手に成長すると、たぶん人間社会に無価値な、意味のないものになると思うんです。

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