知られざる画僧、古?の作品が一堂に

知られざる画僧、古?の作品が一堂に

古? 《薬師浄土曼荼羅図》 享保元年(1716)頃 薬師寺蔵

 江戸時代の浄土宗僧侶で、京都や奈良を中心に仏画を描いた明誉古?(めいよこかん/1653〜1717)。琳派の大家、尾形光琳(1658〜1716)と同時代を生きた画僧だが、その画業について現在知る人は少ない。没後300年に当たる今年、古?の主要作品を紹介する初めての展覧会が開かれる。

 古?の作風は、本格的な紙本著色(しほんちゃくしょく)仏画や社寺縁起絵巻から、軽妙な筆致の水墨画、版本(はんぽん)の挿図まで多岐にわたる。本展には、古?が晩年に塔頭(たっちゅう)の地蔵院に滞在するなど深い関わりがあった奈良の薬師寺が所蔵する作品を中心に、約50件が出展される。

 見どころは、縦4メートルを超える「薬師浄土曼荼羅図」をはじめとする曼荼羅図や涅槃図、それに絵巻、釈迦十六羅漢図など、奈良や京都の社寺が所蔵する数々の大作だ。

 また、愛嬌のある親しみやすい画風で、描かれた当初から人気が高かったという、古?が生涯にわたって数多く手掛けた水墨画の大黒天も会場に並ぶ。加えて、「山水図屏風」や「七福神図」など、水墨画の名品も見逃せない。

 江戸時代の画人伝『古画備考』や『和漢名画苑』に記載されるほど名の通った画僧だった古?の魅力を、改めて発見できるよい機会となりそうだ。

*情報は2017年4月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2017年6月号より

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