スペインのテロ組織が完全武装解除、58年間のテロ活動は終わったのか

スペインのテロ組織が完全武装解除、58年間のテロ活動は終わったのか

大半のバスク市民は、逮捕されたETA構成員の釈放を訴えている(写真・YOICHI MIYASHITA)

 1959年に結成したスペイン北部バスク地方の分離独立派武装組織「バスク祖国と自由」(ETA)が先月8日、完全武装解除を行い、58年間にわたる活動に終止符を打った。国内に歓喜と安堵の声が溢れたが、果たしてこの問題は本当に終わったのか。

 ETAが事実上のテロ活動を行った43年間、死者の数は800人を超えた。政治家、警察、弁護士、大学教授らが銃殺や車爆弾の標的となった。独立に反対する有識者らは、テロの犠牲になってしかり─ETAは、そのための手段を選ばなかった。

 起源不明のバスク語を公用語とするバスク自治州は、スペインでも独特の文化や価値観を持ち、中央政府からの分離・独立を訴えてきた。しかし、政府間交渉が実現したことはなく、一方的な言動を貫いた。

 2011年に停戦を発表したETAが、先月7日、「すべての武器と爆発物をバスク市民社会の代表に明け渡した後、ETAは非武装組織となる」と英BBC放送に宛てた書簡で表明。ひとつの歴史に終わりを告げた。

 だが、元スペイン内相で、武装組織との交渉拒否を貫いたハイメ・マジョル・オレハ氏は、「武装解除は馬鹿げた芝居」と批判し「ETAの敗北は嘘で、中央政府を破滅に陥れているのだ」と語る。

 一方、バスク地方のビルバオで生まれ育った男性、ホセ・ルイスさん(55)は、今回の武装解除について、懐疑的な見方を示している。

 「われわれは、独立のために闘い続けてきたバスク人だ。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)