破綻国家ベネズエラの耐えがたい日常

ところが長蛇の列。紙おむつ、シャンプー、石鹸、鶏肉、トウモロコシの粉(アレパという主食を作る)などの価格統制品を買うための闇商人と普通の人たちだ。身分証明書の番号によって、購入曜日が限られている。筆者は、日曜日と金曜日。だがめったに並ばない。

 暑い日差しの中、早朝5時から3時間、4時間と並んでも、購入できる保障はない。途中、必ずといっていいほど、列のどこかでイライラが募り、小競り合いが始まり、警官の出動となる。あるいは略奪が始まる。人間の尊厳など皆無の長い長い不幸な苦役だ。だから、路上などで闇商人から数倍の値段で購入する。

 海外の経済紙などは、ベネズエラのインフレが80%だとか100%だとか書いてあったが、とんでもない。昨年から1000%をとっくに超えている。ちなみに、トウモロコシの粉は一年間でキロ19ボリバルが177ボリバル(闇価格1500ボリバル)、鶏肉キロ65ボリバルが850ボリバル(闇価格3000ボリバル以上)だ。

 それでも外国人はドルを持っているのでまだ恵まれている。駐在し始めた2008年ベネズエラの通貨価値は高く、実質レートは1ドル=2.5ボリバルだった。今は5000ボリバル前後で、2000分の1になってしまった。

 時折、数カ月ぶりかで、友達に会うと驚く。ふっくらとしていたはずなのに、痩せて一回り小さくなっている。1日3回食べられるベネズエラ人はさほど多くはない。

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