大学の無償化には、厳しい条件を付す必要

大学の無償化には、厳しい条件を付す必要

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 大学の学費を無償にすべき、という議論が行なわれています。小中学校は無料なのに、大学は有料なのはなぜなのか、考えてみましょう。

■小中学校が無料なのは、小中学校教育が必要だから

 小中学校は義務教育です。義務を課しておいて授業料を徴収すると、貧しい子供が困りますから、無料にしているわけです。では、なぜ義務なのでしょうか? それは、小中学校へ行かない国民が多いと、不都合が生じるからです。まずは、読み書きが出来ない大人は「健康で文化的な最低限度の生活」を送ることが難しいでしょう。「進入禁止」の立て札が読めなければ悲劇です。

 それから、日本は民主主義国家ですから、字がよめない人も選挙の投票権があります。でも、日本国の行く末を決める選挙ですから、しっかりと候補者の主張等を理解した上で投票してもらいたいですよね。加えて、最低限の社会の仕組み等々も主権者として理解しておいてもらう必要があるわけです。せめて、小中学校で教えている事は理解した上で投票して下さい、というのが第二の理由です。

 今ひとつ、日本経済が発展するためには、人々が優秀な労働力として働いてくれることが必要です。最低限の読み書きや、それ以前に「遅刻しないで学校に来る訓練」なども必要でしょう。

 「小中学校へ行かない人と行った人で生涯所得が違うのだから、小中学校へ行くか否かは個々人に任せるべき」という意見もあり得るでしょうが、皆が小中学校へ行くことが、行った人以外の日本人にもメリットになるなら、その費用は税金で負担しよう、というわけです。

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