IS崩壊後に待つものとは

IS崩壊後に待つものとは

(iStock)

 フィナンシャル・タイムズ紙コラムニストのガードナーが、5月3日付け同紙掲載の論説で、対IS作戦は成功間近だが、その後に来るのは、主要勢力による大混乱であろう、と指摘しています。要旨は次の通りです。

 ISの領域縮小と都市部の拠点の奪還を勝利と定義するならば、対ISIS作戦は成功間近である。

 米国の支援を受けたイラク軍は、2014年にISに占領されたモスルの大部分を奪還した。シリア北東部のラッカ(ISの首都)は、米国が支援するクルド人勢力に囲まれている。トルコとシリア自由軍は2月、シリアのクルド人を阻止するため、ISが占領していたアルバーブを奪取した。

 とりあえず、ISは「プロト国家」から地域的反乱と国際テロ組織へと後退すると判断できる。その後は対立勢力間での乱戦で、絶え間ない地政学的衝突による領域の奪い合いとなると見られる。

 こうした不吉な展開は、別の見方をすると、シリア、イラク、中東の大部分において、さらに気がかりである。主要勢力は、中間派をほぼ全て取り除こうとする政策を追求している。中東では、あまりに多くの勢力に攻撃されるので中間派は存続できない。

 シリアでは、アサドに対する反乱軍の中間派が排除された。米国はシリア内戦を、対IS戦争と米国のイランへの敵意の観点からのみ見ている。ロシアは、自国が世界および地域の勢力として復帰することを最優先しているように見える。

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