深まる中露関係、募るロシアの不満

深まる中露関係、募るロシアの不満

iStock

 今年の5月14〜15日に、中国が推進している現代版シルクロード経済圏構想である「一帯一路」の国際会議が中国の首都・北京で開催された。同会議には、全世界の計130カ国の1500人、そして29カ国の首脳が参加した。「一帯一路」は中国が4年の年月をかけて推進してきたものだが、このような会議が行われるのは初めてであり、中国は大国の威信をかけてこの会議に臨んだ。この会議は、中国の最近の外交政策の成否のメルクマールとなり、また今後の「一帯一路」の発展を展望するうえでも重要な一歩とみなされていたのである。

 そのため、中国の同会議に対する思い入れは極めて強く、参加国との連帯を強めていくために手を尽くし、そして、自由貿易の重要性を盛り込んだ首脳会合の共同声明も採択された。

■米国への対抗で深化する中露関係だが……

 そして、同会議ではやはり中露関係の緊密さが顕著に見られた。米国でロシアによるサイバー攻撃とそれによる影響やドナルド・トランプ政権関係者とロシアの関係が米国政治の焦点となる中で、米露関係が冷戦後最低レベルに落ち込んだとすら言われる中、米国への対抗軸で共通の利害関係を持つ中国とロシアが関係を緊密にするのは自然な流れであった。

 また、中露は、中国が推進する「一帯一路」構想とロシアが主導し、旧ソ連の5カ国が参加する「ユーラシア経済連合」の連携協定を2015年に結び、「一帯一路」の成功が中露両国にとって有益であると国民にも訴えつつ関係深化を進めてきた。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)