“はじめての”京都のゲストハウス

“はじめての”京都のゲストハウス

(iStock)

 京都で法事があったので、久し振りに妻と京都市内に1泊した。

 法事の後は駅前のホテルで会食をして夕方に解散なので、日帰りでもよかったのだが、妻が「面白いところがあるから泊まろうよ」と前から言っていたのだ。

 妻は京都出身である。

 東山区で小売り店を営んでいた両親はすでに他界し、借家だった実家も今は空き家だが、大学卒業まで京都に暮らしていたので古い思い出は多い。そんな、自称「京都にウルサイ人」が、「面白い宿屋」と言うのだ。

 それが民家を改造したゲストハウスだった。

 妻はこの1年、あれこれの用事で3回ほど京都に帰っていた。親戚の家はあるが世話をかけたくない。かといって巨大観光地のホテル代は高すぎる。そこで利用し始めたのがネットで探したゲストハウスだ。

 お茶屋を改造したもの、町家を改造したものなどいろいろあり、「どこも昭和レトロの感じで懐かしい」。部屋を衝立で区切ったり、2段ベットにしたドミトリー形式なら、1人素泊まり2000円前後から3000円と超格安(少し割高の2人用個室もある)。しかも、宿泊客との意外な出会いがあるらしい。

 「中国人とは挨拶程度だったけど、甘い物好きのフィリピン人とは英語で話せたよ。日本人もけっこう多彩なの。ある若い女性は、プチ家出したらしくて“そろそろ1週間だから、家に帰らなくちゃ”と言ってたし、1人で全国お寺巡りをしている小母さんとか、雪の日に泊まった時は、“私、公立校の入試担当の職員なんですが、雪で明朝遅刻するのは絶対に許されないから今夜学校のそばにあるここに泊まるんです”って告げられたり」

 ビジネスホテルではまずない邂逅なのだ。

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