労働力不足でも経済成長は十分に可能

労働力不足でも経済成長は十分に可能

(iStock)

 アベノミクスにより景気が回復したことで、それまで失業が問題であった日本経済が、労働力不足に悩むようになりました。アベノミクスによる経済成長が僅か4.5%(年率1.1%)であったにもかかわらず、労働力が不足するようになったことで、「日本経済は労働力不足だから、もう成長できない(日本経済の潜在成長率はゼロである)」と考える人も増えてきました。

 しかし、筆者はそうは考えていません。日本経済は、労働力不足を乗り越えて成長し、経済体質が強化されていくだろう、と前向きに捉えています。今回は、労働力不足が日本経済にもたらすプラスの効果について考えてみましょう。

■労働力不足は省力化投資を促す

 これまで、日本には失業者が大勢いましたから、企業は安い労働力を容易に用いることができました。飲食店は皿洗いをアルバイトにさせていたのです。しかし、労働力不足になりアルバイトの時給も上昇して来ると、飲食店は自動食器洗い機を購入するようになります。

 そうなれば、食器を洗っていたアルバイトが接客にまわれるので、店の収容可能人数が拡大します。労働生産性が上昇したので、従来と同じ労働力で従来以上の付加価値が生産できるようになったのです。これを日本中の会社が行えば、労働力が増えなくてもGDPが増やせるのです。

 食器洗い機だけではありません。これまで省力化投資をするインセンティブが乏しかったので、企業はあまり省力化投資をして来ませんでした。

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