失明の危機、へし折られた腕……突き進んだ壮絶な格闘人生

失明の危機、へし折られた腕……突き進んだ壮絶な格闘人生

大山峻護さん

 大山峻護(おおやま しゅんご)は、元総合格闘家である。現在は、企業などを訪問し格闘技の要素を取り入れたプログラム「ファイトネス」で心と身体の健康増進のトレーニング指導を行っている。また、子どもたちに夢や希望を語る「夢先生」(日本サッカー協会主催)のような講演活動にも取り組んでいる。

 大山の表情豊かな語り口は、人を惹きつけ笑いも誘うが、その競技人生はあまりにも壮絶だ。

 記録よりも記憶に残るアスリートの「あの負け」に迫りたい。

■PRIDE参戦、失明の危機

 2001年 PRIDE初参戦で「PRIDEミドル級絶対王者」とも呼ばれたヴァンダレイ・シウバと対戦し、2戦目はブラジルの強豪ヴァリッジ・イズマイウとの試合が組まれた。どちらも壮絶な試合となったが、デビュー2戦にして2敗。プロの格闘家として苦いスタートとなったが、そこへ追い打ちを掛けるような現実が待っていた。

 視力の異常に気付いた大山が眼科医を訪ねると右目の「網膜剥離」と診断された。失明の危険さえあるプロとしては致命的ともいえる大怪我である。

 「僕は人に勇気や感動をあげたいと思ってプロの格闘家になりました。PRIDEのリングに上がって、これからというときに、そのリングから離れなければならなくなって、かなり落ち込みました。戦いたいのに何もできない。そんな自分を支えてくれたのがファンの方たちです。ありがたかったですね。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)