中国の地方人事が示す習近平の力

中国の地方人事が示す習近平の力

(写真・iStock.com/majivecka/Ruslan Olinchuk)

 5月27日付の英エコノミスト誌が、地方の省レベルの人事異動が進んでおり、今秋の党大会に向け、習近平が力を付けてきていると論評しています。論旨、以下の通りです。

 2016年の始め以来、習近平は31の省、直轄市および自治区のうち20の党委員会書記および27の省長(市長、主席)を交代させた。党委員会書記や省長は一般的に5年任期で、毎年12人程度が定年退職する。国家指導者の2期10年任期の中間の年は人事異動が多くなる。しかし、今回の人事は規模において尋常ではない。例えば胡錦濤時代の同じ時期(2006年1月から2007年5月)は、今回の半分の12の党委員会書記と11の省長しか交代していない。

 今回の人事は、21人が年齢や腐敗、任期満了によるものだ(12人が65歳の定年、2人が腐敗、7人が省長から同じ省の党委員会書記に横滑り)。すなわち、残りの25は習近平による人事と言って良い。

 党大会で新たな中央委員会(約370名で、約200名が中央委員、約170名が候補委員)が選ばれ、委員は国と地方の指導者が含まれる。前任者と異なり、習近平は総書記就任時点では自らの派閥を持っておらず、それを作る必要があった。今回の人事は、それを助けるだろう。また、これらの新たな省の指導者たちは、党大会の準備にも重要な役割を持つ。彼らは2000人を超える各省の代表を選ぶ。

 習近平が誰かの昇進を認めたからといって、必ずしも関係が親密であると断定できるわけではない。

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