中国の保険大手トップ拘束、メディアに敗北

中国の保険大手トップ拘束、メディアに敗北

(写真:AP/アフロ)

 中国の保険大手、安邦保険集団の呉小暉会長が拘束された。かつての最高指導者・ケ小平の孫娘と結婚し、一代でグループを急拡張。ニューヨークの高級ホテル、ウォルドーフ・アストリアを高額で買収するなど「蛇が象をのむ」と評される海外での派手な買収で名をはせた。拘束直前まで経済ニュースの財新メディアとのつばぜり合いを繰り広げ、注目されたが、あっけなく表舞台から消えてしまった。今の中国ではケ小平の姻戚ですら安全ではないと知らしめたこの騒動。背景には政治的な勢力争いもある。

■財新のネガティブキャンペーン

 海外で金融機関を次々買収し、トランプ大統領の娘婿のクシュナー上級顧問との仲の良さで有名だった呉会長。そんな彼と財新の「決戦」は、週刊誌『財新週刊』が4月28日に「安邦のマジックを突き抜ける」というカバーストーリーを掲載したことで始まった。2004年に設立された安邦が、いかにして中国国内で総資産で3本の指に入る保険会社に成長し、猛烈なまでの国内外での買収を繰り広げ名を馳せるに至ったかを分析したものだ。

 財新が安邦について否定的な報道をするのは初めてのことではない。2015年1月には「安邦の大冒険」と題した報道で、呉会長が3度結婚していると報じた。それによると、2人目の結婚相手は浙江省の副省長の娘で、3人目はケ小平の孫娘。彼女との間に子供もいるが、すでに婚姻関係は終わっているとしている。

 4月28日の報道では、安邦の経営上の数々の疑問点を指摘した。

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