日本の生産性の低さは計測方法に問題あり

日本の生産性の低さは計測方法に問題あり

(iStock.com/TeamOktopus)

 最近、働き方改革の関係で、日本経済の生産性の低さを嘆いた記事をしばしば見かけます。生産性はGDPを労働投入量で割って求めるので、「働いているのにGDPが増えない」ことを嘆いているわけです。

 たしかに、バブル崩壊後の日本経済は長期低迷により成長が止まっていましたから、諸外国と比べた生産性向上速度が遅かったことは間違いありません。しかし、それでも水準として見れば、日本の生産性は未だ諸外国より高いと思います。計測方法が不適切なので、日本の生産性の高さが統計に表れないのです。今回は、この問題について考えてみましょう。

■GDPとは、生産された付加価値の統計です……初心者向け解説

 GDPというのは、国内で生産された付加価値の統計です。付加価値というのは、「各社が自分で作り出した価値」のことです。部品会社が30万円の部品を作り、それを仕入れた自動車会社が100万円の自動車を作り、それを仕入れた自動車販売会社が消費者に120万円で売ったとすると、部品会社の付加価値は30万円、自動車会社の付加価値は、100万円から部品仕入代金30万円を差し引いた70万円、自動車販売会社の付加価値は120万円から仕入代金100万円を差し引いた20万円となります。この場合、GDPは各社の付加価値を合計した120万円になります。

 自動車販売会社は、特に何かを作り出したわけではありませんが、ショールームに車を置いたりパンフレットを配ったりするサービスが価値を産んでいる、という理解をするわけです。

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