Brexit交渉でメイ首相に汚名返上のチャンスはあるのか

Brexit交渉でメイ首相に汚名返上のチャンスはあるのか

(iStock.com/Anastasiia_M/Tabitazn/Ingram Publishing/Wavebreakmedia Ltd)

 英フィナンシャル・タイムズ紙のフィリップ・スティーブンスが、6月10日付の同紙で、選挙に敗北したメイ首相だが、混乱の中にも救いを見出すチャンスはあるという論説を書いています。論旨は以下の通りです。

 時には混乱の中にも救いがある。総選挙の結末はEUとの将来の関係の在り方を考え直す機会でもある。Brexitはメイ政権が想像するような激烈な断絶である必要はない。しかし、好ましい結果を得るにはEUの寛大さと忍耐を試すことになる。

 メイは大威張りで交渉に臨もうとしていた。離脱派は国を死に体から解き放つのだと吹聴していた。選挙で新たなマンデートを得て、メイはEUにその振舞いを改めさせる算段であった。従って、EUが情容赦なかったのは仕方ない。誰も英国が勝手に落ちた穴から救い出してやろうと思わなくても仕方ない。しかし、ロンドンの政治的麻痺は極端なBrexitを脱線させ、もっと緊密な関係へのチャンスを開く。また、ほんの僅かだが、Brexit全体が解体することも可能である。どちらも欧州及び英国の戦略的利益にとって関係断絶よりも好ましい。

 昨年、英国の有権者は僅差でEU離脱を選択したが、今度はメイをはねつけた。「主張が通らなければ席を立つ」という馬鹿げた脅しは子供の遊びでしかなかった。有権者が意識的に立場を転換したと見ることは間違いである。自分こそが強く安定したリーダーだと主張したメイの正体はおよそそうではないことが見破られた。

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