加計学園問題が示した霞が関の劣化 更なる公務員制度改革を進めよ

加計学園問題が示した霞が関の劣化  更なる公務員制度改革を進めよ

EVA BEE/GETTYIMAGES

 加計学園問題は、怪文書の存在、元文部科学省次官の証言などで世の中を賑わしたが、事実を隠蔽しようとした官邸や内閣府、規制改革に抵抗する文科省という2つの異なる事象が重なり、問題がわかりにくくなった。この問題は、霞が関の劣化を改めて知らしめるものであり、政府のガバナンスに関わる問題だ。結論を先取りすれば、岩盤規制を打破し、霞が関の劣化を食い止めるためには、競争原理に基づく公務員制度改革が必要である。

 加計学園問題で批判になったのは、文科省が作成した「総理のご意向」などと書かれた文書を巡り、政権は当初「怪文書」として再調査を拒んだが、前文科次官が役所の文書であると証言したことから再調査が行われ、政権が文書の存在を認めるに至ったことである。

■「総理のご意向」は官僚たちの常套句

 安倍政権の失敗はこの文書の存在を頭から否定したことだ。筆者は霞が関で勤務した経験があるが、この文書に記載された「総理のご意向」は、それが事実か否かは別として、総理を議長とする会議の担当者が使う常套句である。

 獣医学部の設置は、「大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準」 (2003年文科省告示第 45号)によって、文科省に設置された「大学設置・学校法人審議会」の審査の対象にされず、門前払いされてきた。この告示では大学等の設置について「歯科医師、獣医師及び船舶職員の養成に係る大学等の設置若しくは収容定員増又は医師の養成に係る大学等の設置でないこと」と定められている。

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