IS駆逐後のシリア、イラクをどうする?戦略なきトランプ政権

IS駆逐後のシリア、イラクをどうする?戦略なきトランプ政権

(iStock.com/dikobraziy/filo/ S-S-S/CNuisin)

 ワシントン・ポスト紙の6月19日付け社説は、米国にはISがシリアで敗北した後どうするかの戦略がなく、このままではイランとロシアの進出を許してしまう、と警告を発しています。社説の要旨は以下の通りです。

 イラクとシリアでISを破るとの米国の目的は達成されつつあるが、IS敗北後どのような安全保障秩序がとって代わるか、外部のどの国が新しい秩序の維持者になるかという問題につき、トランプ政権には戦略があるとは思えない。

 ISの撤去後、イランはラッカの南の油田地帯と、バグダッドとダマスカスの地上の回廊を支配しようと企んでおり、ロシアはロシアで、地域から米国を追い出そうとしている。

 シリアとイランは、トランプ政権はISと関係のないシリアの砂漠での戦闘に巻き込まれるよりは、同地域を放棄するのではないかと考えている可能性がある。他方、ロシアは6月18日のシリア戦闘機撃墜につき米国に激しく抗議し、シリア上空で米軍機に挑戦すると脅したが、これは、ロシアがシリアとイランを強く支持している証左である。

 米国にはシリアの南部と東部を支配する戦略的理由はないが、イランがロシアの支援を受けて、テヘランから地中海までを支配するのを防ぐのは、米国にとって重要である。そのようなイランの支配はイスラエルにとって生存にかかわる脅威となるだろう。イスラエルはすでに、ゴラン高原に近接するシリア領へのイランの浸透を防ぐのに四苦八苦している。

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