トランプのキューバ政策変更の思惑

トランプのキューバ政策変更の思惑

(iStock.com/RoyFWylam/dvoriankin/sabelskaya/Dezein)

 トランプ大統領が、オバマ前大統領が決断したキューバとの和解政策の一部を覆す決定を行ったことに対して、6月16日付のニューヨーク・タイムズ紙の社説は、疑義を提示しています。その要旨は以下の通りです。

 トランプは、6月16日マイアミにおいて、対キューバ雪解け外交を後戻りさせる決定を発表した。その目標は自由なキューバの実現であると述べたが、真実は、彼の当選を助けたマイアミの亡命キューバ人に迎合するとともに、前任者オバマの重要な政治的遺産を覆す執念深い政治的行動の1つだった。

 トランプは前政権によるキューバへの一方的な譲歩を取り消すと宣言したが、それは、誇張であって、覆したのはその一部である。キューバ製のラム酒や葉巻の愛好者等にとっては一安心であるが、キューバへの旅行者やビジネスマンにとってはより状況は難しくなる。

 結局のところ、米国・キューバ関係は冷戦時代のようなより敵対的な関係に戻り、ラテンアメリカにおける米国の立場を害するものとなろう。

 新たな政策の下では、米国人は、もはや私的なキューバ旅行を計画することはできなくなる。米国企業や市民は、キューバ軍や秘密警察が支配するキューバ企業とビジネスを行うことが禁止され、これは、観光分野を含むキューバ経済の重要な部分に米国がアクセスできないことを意味する。

 トランプの政策は、歴史的に誤った基礎に基づいている。トランプは、その目的をキューバの指導者の弾圧を止めさせ、民主主義を採用し、経済を開放するよう強制することだと述べ、キューバの圧政の前に黙ってはおられず、オバマの短期間のデタントは、共産政権を強化し軍を豊かにしただけだと批判する。

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