トランプを選んだアメリカ国民は後悔しているのか

トランプを選んだアメリカ国民は後悔しているのか

『SHATTERED』(Jonathan Allen,Amie Parnes、Crown)

■今回の一冊■
SHATTERED
筆者 Jonathan Allen、Amie Parnes
出版社 Crown

 ヒラリー・クリントンはなぜ、アメリカ大統領選でドナルド・トランプに負けたのか。サブタイトルに Inside Hillary Clinton's Doomed Campaign とあるように、ヒラリー・クリントンの選挙対策本部の内幕を細かく伝え、その敗北の原因に迫る。ふたりの筆者はおそらく、初の女性大統領が誕生する瞬間へ向けて、綿密な取材を重ねてきたのだろう。民主党での大統領候補への指名獲得競争、そしてドナルド・トランプと争った本戦と、長い選挙戦の間にクリントン陣営が次々と直面した難局を、関係者の生の声を交えながら生き生きと描き出す。

 とはいえ、トランプがホワイトハウスに入ってしまった以上、敗軍の将であるヒラリー・クリントンに関する本を、今さらだれが読むのだろうか。日本人である評者ははじめ正直そう思った。しかし、アメリカでは本書はベストセラーとなった。ニューヨーク・タイムズ紙の週間ベストセラーリスト(単行本ノンフィクション部門)では、5月7日付で2位に初登場した。8週連続でのランクインとなった6月25日付でも13位につけた。

 大統領に就任してからも暴走気味のトランプ大統領を目の当たりにし、どうしてこんなことになってしまったのか。そう思ったアメリカ国民が改めて本書を手にとっているのだろうか。

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