狙われた預貯金、財産回収に奔走【ある成年後見人の手記(3)】

狙われた預貯金、財産回収に奔走【ある成年後見人の手記(3)】

(iStock.com/emiekayama)

 姻族の伯母・松尾由利子の成年後見人になって、私がまずやらねばならなかったのは、金融機関を回っての由利子の預貯金回収だ。先に触れたように、私を後見人に選任する「審判書」が出たのは2009年10月6日。だがその発効には、神戸家裁の「審判確定証明書」と、東京法務局の「登記事項証明書」を取得しなければならないことを知らされた。同一内容の再々確認であり、必要性が分からない。全てが揃うまでに20日以上を要した。

 繁雑な作業は弁護士にと思っていたが、「成年後見人ご自身で対処されるよう法規定されています」と突き放された。

■金融機関によってバラバラ

 神戸の由利子が住んでいた市営住宅に何度も足を運び、室内や郵便受けから通帳や金融機関から届いた書類を集める。それを手掛かりに、ゆうちょ銀行はじめ割り出した5つの金融機関に片っ端から電話を入れ、成年後見人であると告げ、面談予定を組んでいった。

 後見人の威力を水戸黄門の印籠のように感じた。だが各行により必要な書類などが次の通りバラバラ。ある年齢に達したら、後生の面倒を省くため、預貯金を一本化しておかねばならないと痛感した。

 10月23日に、神戸のA地銀から875万円余りを回収したのが第1号で、12月2日までに計約3500万円を回収した。私の立て替え金や後に述べる救急病院への支払いなどを精算した後の3351万4710円が、10年1月1日現在で私が管理する由利子の資産となった。

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