続く東芝の上場廃止リスク、債務超過5529億円

「工事損失引当金の見積もりと、引当金の認識時期の妥当性を検討する内部統制が適切に運用されていなかった」と明記されており、東芝が原発事業での巨額の損失を見過ごしてきたと批判している。

 東芝は15年に不正会計問題が発覚しており、会計処理が適切に行われているかが問われていた。今回、海外の案件ではあるが損失とすべき判断が遅れたことは、綱川社長をはじめとする経営陣のリスクに対する認識が甘かったということになる。綱川社長は「内部統制は強化しており、そのほかのことで不備はない」としているが、東芝が本当に内部統制のできた会社に生まれ変わったかどうかはまだ判断できない。

 また東芝は上場廃止について東証から審査を受けており、この審査の結果次第では上場廃止になることもあり得る。東芝株は15年9月から有価証券の虚偽記載で特設注意市場銘柄に指定され、今年3月15日から監理銘柄指定となっているが、8月1日付けで東証1部から2部へ降格となった。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの算定銘柄からも外された。日本を代表する名門大企業が2部銘柄となることについて東芝の幹部は「2部銘柄になってもすぐにビジネスに影響することはない」とみているが、一部の銀行は東芝への融資額を減らす動きもあるようで、東芝を見る投資家の視線も厳しくなってきている。

 一方、経営難から2部に降格していたシャープは、鴻海精密工業の支援を受けたことで経営が安定してきたことで1部への昇格を申請する。

 東証は、15年の不正会計問題で管理の不備が露呈した内部のチェック体制や、原発工事の損失など海外事業での監督体制などを中心に審査をしているとみられる。仮にこの審査の結果、上場廃止となれば、東芝は社会的信用を一気に失うことになる。

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