解説:新しいiPhoneはなぜ画期的か

 9月12日に発表された新しいiPhoneには、A11 Bionicという革新的なチップが搭載されました。それには、6コアのCPUに加え、新たにアップルが設計した3コアのGPUが組み込まれています。もともと描画処理専用だったGPU(Graphics Processing Unit)が、ディープラーニングなどの機械学習(AI)の処理に使われるようになったということはご存知の方も多いと思います。

 しかしA11 Bionicには、さらに「ディアルコアのニューラルエンジン」というものも存在します。アップルによると、それは「特定の機械学習アルゴリズムを想定して設計された」ということです。

■次はAIが動くスマートフォンの戦い

 これまで機械学習のAI(少し乱暴ですが、ここでは学習したソフトウェアとします)は、クラウドで動くものでした。アップルのSiriやアマゾンのAlexaやGoogle Assistantなどの音声アシスタントと呼ばれるAIもクラウドで動いており、スマートフォンやスマートスピーカーから送られてきた、ユーザーの音声の認識や自然言語処理を行なっています。

 それは、AIが多くの計算機のパワーを必要とするからです。自動運転車で使われているコンピュータビジョンのように、ネットワークによる遅延や切断が許されないケースでは、AIはクラウドではなくエッジ側(自動車)で動いています。

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