イスラム主義者をすべて弾圧しようとするのは正しくない

イスラム主義者をすべて弾圧しようとするのは正しくない

(iStock.com/Juanmonino/arieliona/Explora_2005/lkpro/kokoroyuki/asikkk)

 エコノミスト誌8月26日号の社説が、イスラム主義者すべてを弾圧しようとするのは正しくない、と述べています。要旨は以下の通りです。

 2011年のアラブの春で中東の独裁者が倒された後、中東ではムスリム同胞団などイスラム主義勢力が影響力を獲得、支配した。しかしアラブ世界が破綻している今、イスラム主義者が民主的な役割を果たせるという考えも破綻した。

 彼らは反動的政権に再び弾圧され、暴力的な聖戦主義者に挑戦され、期待を裏切られた有権者から疑惑の目で見られている。

 イスラム主義者と言ってもチュニジアのアンナハダ党から、ハマスまでいろいろある。それらすべてを弾圧しようとする者は、イスラム主義者は皆同じだ、基本的に民主主義に反する、解決は独裁政治である、と言っているが、3つとも誤りである。

 まず、イスラム主義者を批判する者は、イスラム主義者は皆アルカイダ、ISと同じで、暴力的な聖戦主義者であると言う。しかし、すべてのイスラム主義者は同じだと言う議論は、欧州の社会民主主義者は、マルクスを読む点でイタリアの極左テロ組織「赤い旅団」と同じだと言うに等しい。

 次にイスラム主義者が民主主義的でない例として、しばしばトルコのエルドアン大統領とエジプトのシシ大統領が引き合いに出されるが、2人の行動はイスラム主義者というよりは、トルコとエジプトに特有の、強者の権力奪取の一例と言うべきである。

 第三の誤りは、イスラム主義は独裁政治で抑えるべきであるという考えである。

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