投票を考えるための分かりやすい原発・エネルギー政策

投票を考えるための分かりやすい原発・エネルギー政策

(Olivier Le Moal/iStock)

 今回の衆議院選では原発の利用も一つの争点だが、世論調査では有権者の関心はあまり高くない。既に5基の原発が再稼働されており、世間の関心は再稼働問題から北朝鮮、経済政策などに移っているようだ。しかし、原発、エネルギー政策は、私たちの生活には無論のこと、安全保障、気候変動問題にも影響を与える大きな問題だ。投票前にエネルギー政策をもう一度考えてみよう。

 エネルギー政策を考える際に考慮される点は、@エネルギー価格、Aエネルギー安全保障、B気候変動・環境問題の3点だ。一国がエネルギーを調達する際には、これらの3点をバランス良く組み合わせる最善のエネルギーミックス(和製英語のようだが、そうではない)を達成する政策が作られるが、重視される点は国より異なる。

 例えば、原子力の利用が多く、エネルギー自給率も高いフランスは気候変動対策を重視するため、二酸化炭素を相対的に多く排出する石炭使用の火力発電所の利用を2023年までに中止する政策を打ち出している。東欧のポーランドはロシアへの天然ガス依存度が高いが、安全保障を考え、ロシア以外からも天然ガスを輸入できるように液化天然ガス(LNG)受け入れ基地を新設し、供給源を米国にまで多様化している。さらに、国内に賦存する石炭の利用が厳しくなる可能性があることから原発の新設も決めた。

 国より自給率、国内産のエネルギーが異なることからエネルギーミックスのあり方も異なるが、自国にとり最善のエネルギーミックスを考え、その達成に政策を利用することはどの国でも共通だ。

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