女性の社会進出を促すサウジアラビアの狙い

女性の社会進出を促すサウジアラビアの狙い

(iStock.com/ferozeea)

 サウジアラビアは、2016年4月、ムハンマド副皇太子(当時。現皇太子)の強力な指導の下、大胆な経済改革計画「ビジョン2030」を発表した。同計画は、@脱石油依存経済の確立、A雇用の創出、B効率的な行政の3つを目標に掲げている。

 脱石油依存経済では、現在5兆円弱の非石油収入を約6倍の30兆円弱に増やすことを標榜し、雇用の創出では今は22%に留まる、労働力に占める女性の比率を30%へと引き上げることを目指している。さらに、効率的な行政では、国営石油企業アラムコの新規株式上場(IPO)による株式の5%売却で得る予定の1兆円強を元手に、産業育成・民営化推進を図るとしている。

 とりわけ注目されるのが、過去1年半にわたり打ち出された女性の役割・権利を見直し、社会進出を後押しする政策である。例えば、サウジでは結婚時に契約書が交わされるが、5月初旬、そのコピーの女性への手交が義務化された。以降、結婚契約書の登録を行うイスラム教の聖職者は、花嫁が契約書の条項や権利を正しく把握できるようコピーを手渡すようになっている。管轄する司法省は、女性の権利を守ると共に、離婚裁判を想定し、女性に不利にならぬよう配慮した措置と説明している。

 87回目を迎えた9月23日の「建国記念日」の行事会場では、史上初めて女性の姿が見られた。父親や夫、許婚、男性の兄弟と一緒との条件付きで、行事会場入りが許されたからである。

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