ノーベル平和賞受賞も国内避難民数最大のコロンビア

ノーベル平和賞受賞も国内避難民数最大のコロンビア

(iStock.com/Manuel Fernando Mes?as Castro)

 「なぜ、自分はこんな目に遭わねばならないのか」。そんな自問を繰り返す人が現代世界で最も多い国はどこか。それは南米のコロンビアではないだろうか。「百年の孤独」を書いたノーベル賞作家、ガルシア=マルケスを生んだ国。コカインの産地。19世紀の独立前から延々と続いてきた内戦。世界中に出稼ぎに行く美しい女性たち・・・。外からはそんなイメージだが、意外に知られていないのは「家を、故郷を失くした人」が世界で最も多い国という点だ。

 ノルウェー難民委員会(NRC)の研究機関、国内避難民監視センター(IDMC)の2016年までの集計によると、世界には約4000万人の国内避難民がおり、国別ではコロンビアが最大の720万人。以下、シリアが630万人、スーダン330万人、イラク300万人、コンゴ民主共和国220万人と続く。国境を越える難民ではなく、家を失い国内に留まっている避難民の数だ。

 コロンビアは昨年10月、内戦終結をもたらしたサントス大統領のノーベル平和賞受賞で久しぶりに世界の脚光を浴びた。だが、それはあくまでも政治の世界の話。内戦で着の身着のままで逃げてきた避難民の生活はほとんど改善されておらず、どの都市の周辺にも彼らが暮らすスラムが広がる。コロンビアの治安は殺人率の激減に表れているように確実に良くなっているが、家も職もない避難民の一部が絶望し犯罪に手を染めてきたのは事実だ。

 コロンビア内戦では半世紀あまりで約22万人が殺害された。

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