衆議院選挙「損得番付」

衆議院選挙「損得番付」

(Mari05/iStock)

 「強者どもの夢の後」、「戦い済んで日が暮れて」−。今の永田町の雰囲気はまさにこれだろう。新旧議員の引っ越しは真っ最中、特別国会召集に向けて早くも各党の駆け引きが始まっている。「希望の党」結成、民進党の分裂という大きな動きがあったものの、ふたを開けてみれば、与党の圧勝。いささか興趣に欠ける展開となったが、選挙の常で悲喜こもごものドラマが今度も展開された。独断と偏見による「損得番付」を編成=A今回の選挙を振り返ってみたい。

 「得」の東正横綱はもちろん、安倍首相その人。

 野党は「大義なき解散」と批判した。たしかに、首相の説明は明快さを欠いた。「消費税引き上げ分の使途を変更するので国民の信を問いたい」といわれても、唐突の政策変更に、「さあ、審判を」では戸惑ってしまう。 開票日、大勢が判明した後、首相は終始硬い表情を崩さなかった。大勝に謙虚、という態度を示したかったのだろうが、その胸中には、ある種の「畏れ」がなかったか。森友・加計問題での支持率低下など逆風の中での選挙にもかかわらず、この大勝。しかも来年の総裁選での3選、憲政史上最長の首相在任―が現実味を帯びてきたのだから、当然だろう。第2次政権発足以来、国政選挙は勝ち続けてきたのも、強運というほかはない。

 むしろ、正直に説明した方がよかった。「前回の総選挙から3年近く。第2次政権発足から5年近く経過しており、アベノミクスも成果をあげたが、それも道半ば。

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