東芝を待ち受ける超難関の「中国独禁法審査」

東芝を待ち受ける超難関の「中国独禁法審査」

(iStock.com/doomu/btgbtg)

 9月28日、東芝は米投資ファンドのベインキャピタルを中心とする「日米韓連合」と、半導体メモリー事業の売却契約を締結した。ここに至るまで売却先が二転三転し、目標期限を何度も延長した。混乱を招いた責任は、決断を下せなかった取締役会にある。

 こうした会社の存亡を掛けたシリアスな判断は、取締役会のメンバー全員が、決断の後に退職することを決めて臨むべきだった。あらゆるしがらみを絶ち、東芝の将来だけを考えて議論すればここまでの混乱はなかっただろう。

 私がエルピーダメモリの社長として会社更生法を申請し、売却手続きを進めたときは、自身の退職を先に決めていた。余計な介入を避けるため、経済産業省や銀行に対しても情報を出さなかった。

 東芝の社内取締役は3人、社外取締役は6人という構成上、過半数を超える社外取締役の責任は特に大きい。

 かくしてメモリー事業の売却先が決まったが、後の手続きがうまくいくとは到底思えない。米ウェスタンデジタルの訴訟問題が取り上げられているが、それは問題の一部だ。

 大きな問題として、独占禁止法の壁が立ちはだかっている。韓国SKハイニックスと東芝メモリが組むことで、メモリ市場の寡占化が進む。DRAMをみても、既に韓国サムスン電子、SKハイニックス、米マイクロンの3社寡占状態で製品価格が高まっている。5年前は4ギガあたり90銭ほどだったが、今では4ドルほどになった。

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