中台で異なる蒋介石の評価

中台で異なる蒋介石の評価

(iStock.com/wrangel/whilerests/Pomogayev/luplupme)

 エコノミスト誌の10月5日付け記事が、中国本土で蒋介石が再評価されている背景には中国再統一の信念を抱いていた蒋介石を利用して台湾国民党の歓心を買いたい中国共産党の思惑がある、と報じています。要旨は次の通りです。

 共産党と国民党との内戦の後、中国では蒋介石の名前は悪と同義語になっていたが、状況は変わり、南京郊外のかつての彼の公邸は今や観光スポットになっている。そこには毛沢東の不倶戴天の敵の住まいであったことを示唆するものは何もない。

 この20年で蒋介石は中国共産党幹部の頭の中で極悪人から愛国者に変貌、彼の妻、宋美齢はちょっとしたアイドルになっている。共産党は懸念を抱きながらも、「少なくとも蒋は、台湾は、共産党支配でないにせよ中国の不可分の一部という信念を抱いていた」との考えを示すようになり、この考えを否定する現台湾政府の注目を期待している。

 1949年以降、国のゲストハウスになっていた蒋介石の屋敷は、修復作業を経て2013年10月1日、国慶節の日に再公開され、その後の1年間で50万人もの観光客が訪れた。中国国内にある蒋の他の屋敷も修復され、観光地になっている。

 南京の屋敷は美齢宮と呼ばれており、蒋介石の名前の使用はまだ微妙であることを示している。しかし、ギフト・ショップでは蒋が連合軍側の4大指導者の1人であったとする伝記が売られている。伝記は中国が国連の創立メンバーになったことを蒋の功績と認め、さらに、蒋は死ぬまで中国再統一の理想を抱いていたと言っている。

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