「中東版マーシャルプラン」実施の機は熟していない

「中東版マーシャルプラン」実施の機は熟していない

(iStock.com/bbourdages/Hemera/Yevgen Royik/zhemchuzhina)

 米ブルッキングス研究所のマイケル・オハンロン上席研究員とスザンヌ・マロニー外交政策プログラム次長が、ISがシリア、イラクで消滅したのも同然の今、米国は中東でのより広範な安全保障戦略を真剣に討議すべきである、として「中東版マーシャルプラン」の構想を提案する論説を連名で11月7日付けウォール・ストリート・ジャーナル紙に寄稿しています。要旨は以下の通りです。

 中東で目立つのは、米国と同盟国に、地域の内戦を終結させ、国内の紛争に苦しんでいる国々を強化する戦略が欠けていることである。と同時に、地域の政治、経済改革を進めるしっかりした計画が無い。問題国はイラク、シリア、エジプト、イエメンとヨルダンである。

 米国と同盟国は以下をなすべきである。

・イラクに対し、米軍の長期的なプレゼンスと、包括的支援を約束する。

 イラクを復興し、内戦の再来を防ぐため、アフガンやエジプトに対するのに匹敵する経済支援が必要である。近い将来、イラクはシーア派の民兵組織の解体とイラク治安部隊への一部編入のため、多くの支援を必要とする。

 同様にイラクのクルド自治区でのイランの影響を制限することが、クルド人とイラクの他の国民との協力を回復するうえで望ましい。

・シリアについてはキーワードは地域主義である。

 米国はアサドとは協力できないので、アサドの支配の及ばない地域を確保し、再建する必要がある。一部の地域は暫定的な自治地区として扱うべきである。

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