Brexitで北アイルランド国境問題はどうなるのか

Brexitで北アイルランド国境問題はどうなるのか

(iStock.com/Nelson_A_Ishikawa/ Nelson_A_Ishikawa/Oleksandr Kuznetsov)

 英国のEU離脱は、北アイルランド和平の基盤を崩し、北アイルランドとアイルランド間の国境管理の厳格化を招くので、同地域の国境問題が離脱交渉の大きな障害になってきた、と11月25日付の英エコノミスト誌が報じています。要旨は以下の通りです。

 英国のEU離脱決定から約18カ月が経つが、北アイルランドをEU単一市場と関税同盟から離脱させつつ、北アイルランド・アイルランド間の検問なき国境を維持することは、どう考えても難しい。

 英国は来月のEUサミットで承認を得て通商協議を始めるまで国境問題に取り組まないつもりだったが、アイルランド政府は英国が厳格な国境管理を回避する解決策を提示できなければ、拒否権を発動すると述べ、国境問題は突如、離脱協議の最大の障害となった。メイ政権が北アイルランドの民主統一党(英本土との絆に執着)に支えられていることも、事態を面倒にしている。また、北アイルランド自体、1月から自治政府がない危うい状態が続いている。

 アイルランドはEU加盟によって英国依存の経済から解放され、英国との関係も改善することができた。英国のEU離脱はアイルランドの繁栄を脅かすだけでなく、英アイルランド両国を交渉で対立する立場にしてしまった。ただ、少なくともEU加盟国のアイルランドは、難局を乗り切る上で外交的、経済的にましな立場にある。

 一方、北アイルランドはもっと切実な懸念に苦しんでいる。

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