トランプ政権はWTOを潰す気か?

トランプ政権はWTOを潰す気か?

(iStock.com/colematt/stockakia/ Planet12-Fred/nataka)

 英エコノミスト誌が、トランプ政権のWTOの存立を脅かす言動はリベラルな世界秩序に対する脅威だという論説を書いています(電子版12月7日)。論旨は次の通りです。

 WTOは過去20年その使命である貿易自由化で大きな仕事を出来ないでいる。2015年、ドーハ・ラウンドは静かにその命脈を断たれた。米国は、トランプ政権の下で、WTOへの長年の苛立ちを攻撃へと転じた。米国は、中国はその重商主義的政策の法的カバーにWTOを利用して来たと思っている。米国はWTOが問題の解決を見出すのを助けるのではなく、ユニラテラリズム、批判的レトリック、官僚主義的サボタージュの組合せをもってWTOを毀損することを選択した。このアプローチは間違いである。WTOを批判することは容易であるが、WTOは世界経済にとっても米国にとっても枢要である。

 トランプ大統領は、中国に対する45%の関税、WTOやNAFTAから離脱といった選挙戦中の脅かしを実行してはいないが、依然として貿易をゼロ・サム・ゲームと見ており、二国間貿易収支を神聖視している。二国間の取引であれば、米国は常に勝てると思っている。その重みを利して市場を開放させ、あるいは広い利益を追求する上で貿易を駒として使えると思っている。

 従って、トランプ政権は多国間貿易体制に狙いを定め、WTOをあからさまに批判する。WTOを回避し、国内法を引っ張り出して、鉄鋼、アルミ、ソーラーパネル、洗濯機などの輸入品を一方的に調査する。

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