ワシントンで強まる中国警戒の空気

ワシントンで強まる中国警戒の空気

(iStock.com/porpeller/Andreyuu/batak1)

 ウォルター・ラッセル・ミード(米ハドソン研究所研究員、米バード大教授)が、1月8日付けウォール・ストリート・ジャーナル紙掲載の論説で、米国の外交政策を巡る議論は分裂しているが、中国に断固として当たるべしとする新たなコンセンサスが生まれつつある、と論じています。要旨は次の通りです。

 米国の外交政策を巡る政治は、ベトナム戦争以来の分極化をしているように見える。リベラル、ポピュリスト、保守の人達が中東と欧州について激しく言い争っている。しかし、彼等は二つの事実について見解を同じくしつつある。それは第一に、米国は権威主義的、重商主義的、好戦的な中国にもっと実質的に対抗しなければならず、第二に、インド・太平洋地域が米国にとって最も重要な世界の舞台だということである。

 中国の経済規模はロシアの10倍であり、ロシアよりも遥かに大きな脅威となる。中国は地政学的な野心のためなら世界の至る所でその経済・財政力を行使することに良心の呵責を感じることはない。習近平の劇的な権力集中とビジネスに対する政治的権威を固めるための大量の粛清によって、中国は重商主義と地政学的修正主義を結合する強力な道具を手にすることになった。

 米国の対中国政策の目標を変える必要はない。米国は繁栄し安定した中国が世界の体制の責任あるステークホルダーとして、またアジアの良き隣人として行動することを望んでいる。しかし、その達成は思ったよりも難しいことを、そして中国を優しく扱うことは逆効果であるかも知れないことを、共和党も民主党も理解しつつある。

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