トランプの「TPP復帰検討示唆」の本気度合い

トランプの「TPP復帰検討示唆」の本気度合い

(iStock.com/Sergey Oplanchuk/ urfinguss/ Vectalex)

 トランプ大統領は就任以来、「米国第一」を掲げ、TPP離脱に象徴されるように、多国間の貿易枠組みを敵視するなど、保護主義的・孤立主義的な通商政策が大きな懸念と非難を招いてきた。トランプは、最近、CNBCとのインタビューでTPPへの復帰検討を示唆したり、ダボスでの世界経済フォーラム(ダボス会議)の演説で孤立主義を否定するなどしたが、米国の通商政策の予兆とみるべきなのか。

 まず、ダボス会議における1月26日のトランプ演説の通商政策に関する部分の要旨は、次の通りである。

 「米国第一」は孤立主義を意味しない。米国が成長すれば世界も成長する。米国の繁栄は世界中に多くの雇用を創出し、米国の創造性とイノベーションが世界中の人々の繁栄と健康の増進につながっている。

 米国は、雇用と成長を達成するための国内の改革を追求する。同時に、共通の繁栄を促進し、ルールに則って行動する人々が報われるよう、国際貿易システムを改革する努力もする。

 ある国が他国を犠牲にしてシステムを悪用するようでは、自由で開放的な貿易は成り立ちえない。我々は自由貿易を支持するが、公正で相互主義的(reciprocal)でなければならない。不公正な貿易は結局、我々すべての害になるからだ。

 米国は、知的財産権の大規模な窃取、補助金、国家主導の経済計画といった、不公正な経済的慣行を座視しない。略奪的な振る舞いは、グローバル市場をゆがめ、米国のみならず、世界のビジネスと労働者に害を与える

 他国の指導者が自らの利益を守るのと同様、米大統領として、私は常に国益、企業、労働者の利益を守る。

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