ますます先鋭化、5Gをめぐる米中の争い

ますます先鋭化、5Gをめぐる米中の争い

(chuckchee/Dmytro Yarmolin/iStock)

昨年2018年8月にトランプ大統領が署名した米国国防権限法第889節は、中国の通信機器メーカーのファーウェイ・テクノロジー(華為技術)やZTEの製品を米国政府が調達したり使用したりすることを禁止した。2018年12月には、カナダで、ファーウェイのCFO(最高財務責任者)孟晩舟容疑者が、逮捕された。中国政府は、これに報復するかのように、中国国内でカナダ人を複数、逮捕した。今年2019年1月には、米国司法省が、正式に、法人としてのファーウェイとその子会社及びCFO個人を起訴した。

 次世代移動通信規格5Gをめぐる米中の争いは、ますます先鋭化している。

 米中貿易戦争は、米中間の技術をめぐる争いにも発展し、それは、軍事競争にも発展し得る。そして、その技術戦争の中心は、現在5Gになっている。5Gは、単なる通信施設ではなく、工場の自動化、自動運転、遠隔医療など、IoT(モノのインターネット)時代の社会基盤になる可能性があると言われる。いわば、次世代の産業の主導権を握るものなのである。新たな技術革命とも言え、5Gを制するものが世界を制すると言っても過言ではないかもしれない。

 その5Gで、米国は、中国に比して劣勢に立たされていると言う人もいる。ある民間調査会社によれば、2017年時点で1 万人当たりの5G基地局(電波を中継する)は、中国が約14万基であるのに対して、米国は4万7000基であったとのことである。

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