発言力増す米民主党左派、過激な主張の実現性は低い?

発言力増す米民主党左派、過激な主張の実現性は低い?

「グリーン・ニューディール法案」を発表したオカシオ・コルテス米下院議員(写真:AFP/アフロ)

現在、民主党内では、左派的な立場を取る人々の発言力が増大している。とりわけ、2020年大統領選挙への立候補を表明している、バーニー・サンダース、エリザベス・ウォーレン、カーマラ・ハリスらの発言に注目が集まっている。それに加えて注目を集めているのが、ニューヨーク選出の連邦下院議員、アレクサンドリア・オカシオ=コルテスである。

 彼女は、2016年大統領選挙の際に民主社会主義者を自称するサンダースの選挙運動に関わった人物であり、11期目の当選を目指していた民主党主流派の重鎮ジョセフ・クローリーを予備選挙で破った。彼女は2018年中間選挙の際に、移民関税執行局(ICE)による不法移民取り締まりの在り方への疑問が強まっていたのを受けてICE廃止を公約に掲げるなど現実離れした選挙公約を掲げていた。だが、中南米系の女性で、史上最年少の下院議員、自称民主社会主義者という特徴もあって、彼女の発言はメディアでも頻繁に取り上げられている。

 この論考では、現在、民主党左派の中で注目を集めている、グリーン・ニューディール、すべての人にメディケアを(メディケア・フォー・オール)、富裕層に対する増税という3つの考え方を取り上げて解説することにしたい。

■「グリーン・ニューディール」3つの点に注目

 グリーン・ニューディールとは、国内電源を風力発電や太陽光発電のような二酸化炭素排出量ゼロの再生可能エネルギーに100%切り替えることや、交通手段の近代化(全米規模での鉄道網の構築)、製造業や農業での二酸化炭素排出量削減、住宅や建物のグリーンビルディング化などを今後10年間で実現し、環境保護と経済成長を両立させようと試みるものである。

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