「非常識」を常識化させたトランピズムの現実

「非常識」を常識化させたトランピズムの現実

(iStock.com/flySnow/Purestock)

憲法無視の「国家非常事態宣言」、独裁国家北朝鮮最高指導者との“相思相愛”関係、執拗な西側同盟諸国批判、後を絶たないセックス・スキャンダル、底深いロシア疑惑……就任以来2年以上が経過し、国内のみならず世界中を振り回し続けるトランプ大統領。だが、今やそうした「非常識」を当たり前のことのように受け止める空気が広がり始めている。「常識化したトランプ主義(Trumpism)」と言えよう。

 米下院本会議は先月26日、メキシコ国境の壁建設予算ねん出を目的としてトランプ大統領が先に宣言した「国家非常事態宣言」について「議会の意思を無視する憲法違反行為」だとして、これを否認する異例の決議案を賛成245、反対182の大差で採択した。しかし、大半の与党共和党議員は反対に回った。

 大統領の宣言した「国家非常事態」が否定されるのは、1976年「国家非常事態法」
(NEA)成立以来、初めてであり、上院も数週間中に、同様趣旨の決案審議を予定しているものの、ここでも共和党議員のほとんどが民主党と袂を分かつとみられている。

 翌27日には、マイケル・コーエン元大統領顧問弁護士が、同じ下院監視・改革委員会に喚問され、トランプ氏のセックス・スキャンダルもみ消し事件、ロシアとの疑惑のビジネス取引、税務処理などについて初めて衝撃的な証言を行ったほか、かつての上司だった大統領に対し公然と批判を浴びせた。

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