ハリウッドのムラ意識?ネットフリックスを巡る攻防

ハリウッドのムラ意識?ネットフリックスを巡る攻防

ローマのアルフォンソ・キュアロン監督(右から2番目・Shutterstock/Aflo)

今年のアカデミー賞で最も注目を集めた作品は「ボヘミアン・ラプソディー」でも作品賞を受賞した「グリーンブック」でもない。最優秀監督賞、撮影賞、外国語映画賞の3部門で受賞した「ROMA/ローマ」だ。理由はこの映画が従来の映画スタジオによる作品ではなくネットフリックス製作によるものだったため。

 ネットフリックスを始めとする動画のストリーミングサービスは地上波のテレビ、ケーブルテレビや衛星テレビなどの配信会社、そしてハリウッドまでを斜陽産業に追いやった戦犯として扱われている。かつて米国人の余暇の過ごし方として「カウチポテト」という言葉があったが今や死語に近くなっている。特に若い世代では自宅にテレビを置かず映像視聴はPCやタブレットでストリーミングサービスを利用、という層がケーブルサービスなどでテレビ視聴、を上回るようになってきている。

 もちろんその背景にはネットフリックスなどストリーミングサービス側の営業努力もある。ネットフリックスではハリウッドの一流の監督、俳優を使い質の高い作品を送り出してきた。予算不足に苦しむハリウッドで仕事を見つけられない映画関係者にとっても大きな受け皿となってきた。

 短編作品が主流だったストリーミングサービスだが、最近は劇場にかけられる長編作品も増え、「ROMA/ローマ」はその代表格とも言える。

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