ゴーン事件、「異例」の判断は刑事司法に風穴を開けるか?

ゴーン事件、「異例」の判断は刑事司法に風穴を開けるか?

作業着姿で現れたゴーン氏(REUTERS/AFLO)

日産自動車の前会長であるカルロス・ゴーン氏の刑事裁判は、3月6日、ゴーン氏が保釈されたことで新たな局面を迎えました。

 報道によると、ゴーン氏は保釈に際して、保釈金10億円を納付したとされています。また保釈にあたっては、事件関係者への接触や日本国外への渡航が禁止されているほか、自宅玄関付近に監視カメラを設置することや、パソコンを使用する場合には平日の日中に弁護人の事務所に行くなどといった詳細な条件が付けられたということです。

 ゴーン氏が保釈されたことについて、国内では「異例」という見方がある一方で、海外メディアなどからは、ゴーン氏が既に108日間という長期間にわたり身柄を拘束されたこと自体を疑問視する反応もあるようです。

 さて、今回の裁判所の判断は、2つの点で「異例」だと言えるでしょう。

 そして今回の判断は、今後の日本の刑事司法のあり方の分岐点となる可能性のあるように思います。

■公判前整理手続前の保釈という「異例」

 まず、1つめの「異例」は、被疑事実を否認しているゴーン氏について、公判前整理手続が開始される前というタイミングで保釈が認められたことです。

 保釈とは、被告人が起訴された後、保釈金(「逃げない」という担保のためのお金)を裁判所に預けたうえで、判決まで身柄を釈放するという手続です。

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