第2回米朝首脳会談、全面的な失敗とは言い切れない

第2回米朝首脳会談、全面的な失敗とは言い切れない

(farosofa/Artystarty/iStock)

2月27〜28日にハノイで開催された第2回の米朝首脳会談は、物別れに終わった。

 トランプ大統領による一貫して楽観的な発言等により、第2回米朝首脳会談に対して、世界の期待は高められていた。ハノイで米朝首脳会談が始まった時は、トランプ大統領も金正恩書記長もご機嫌だった。それが最終的に決裂したことは、世界を驚かせた。

 第2回米朝首脳会談後の大方の反応は「失敗」論であった。準備不足や抑々会談はやるべきではなかったなどとの批判がなされた。それらは、正しい批判である。首脳の余りにも個人的な関係が、事務レベルの協議を阻むことになっていることも否定できない。ハノイ会談の問題は初めからわかっていた。

 しかし、第2回米朝首脳会談は、全面的な失敗とは言い切れない側面がある。次に示す通り、幾つか良い点も考えられる。

 第1点目は、トランプ大統領が良く踏みとどまったことである。そうでなければ、交渉は大失敗するところだった。トランプは初めて「まともな外交」をしたとの評価もある。記者会見でのトランプ発言は、今までの乱暴な発言と比較して、妙にニュアンスのある発言が多かったし、慎重に発言していた。

 第2の利点は、北朝鮮問題の対立の論点が、米朝間で極めて鮮明になったことである。少なくとも、金正恩は、直面する問題の解決策の選択の厳しさについて、認識を新たにしたのではないか。

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