はやぶさ2が開拓した画期的な宇宙の未来

これは05年9月、初代の探査機はやぶさが小惑星イトカワへの着陸時に試みて弾丸が出ず失敗した作業(ただし着陸の衝撃で舞い上がった微粒子を運よく採取・回収できた)のリベンジであり、小惑星の試料採取では世界で(前回のはやぶさの「幸運」に続く)2例目の快挙である。

 なぜリュウグウの試料が貴重なのか?

 前回のイトカワの岩石は太陽系の形成につながるS型のものだった(微粒子の分析により、太陽系誕生と同じ約46億年前に結晶化し約15億年前に他の天体の衝突で変成を受けたとわかった)。

 ところがリュウグウの岩石は炭素の含有量が多いC型であり、地球の生命の起源につながる水分や有機物を含むと考えられている。

 つまり、なぜ海が生まれ、地球が生命溢れる「水の惑星」なのかの謎に迫れるのだ。

 実際、3月19日にJAXAなどが米科学誌『サイエンス』に発表した論文によると、昨年6月以降のリュウグウの赤外線観測の結果、酸素と水素が結びついた成分を含む「含水鉱物」が地表に広く分布すると判明した。

 そして4月5日にはいよいよ地下探査だ。

 2月の着陸地点とは別の場所に、上空から重さ2キロの銅の塊を撃ち込み、深さ約50センチの人工クレーターを作る。地下の物質は、放射線や太陽光など宇宙からの影響を受けておらず、46億年前に太陽系ができた頃のままと推察され、きわめて貴重な試料だ(再度の着陸と地下試料の採取は、爆発時噴出物の落下を待って、4月下旬以降の予定。地球帰還は21年末になる)。

続きは WEDGE Infinity で

前へ 1 2

関連記事(外部サイト)