逆風吹きすさぶ原発事業の風向きは変わるか

欧州でも、工期が遅れていたフィンランド・オルキルオト3号機(172万kW)、仏フラマンビル3号機(175万kW)が、来年に商業運転を開始するとの見通しも出されるなど、追い風も多少吹いている。原発への逆風の風向きは変わるのだろうか。

■日立に決断を迫った英国政府提示条件

 今年1月日立が英国原発事業凍結を発表した後、英国グレッグ・クラーク・ビジネス・エネルギー・産業戦略大臣が議会で声明を発表した。その中で、大臣は日立に提示した条件の概要を明らかにしている。大臣声明の概要は次の通りだ。

 「安全規制の強化により多くの新規原発のコストは上昇している。投資家は資本集約的でなく、建設期間が短く、コスト・オーバーランの可能性が少ない他の技術への投資を好むことになる。しかし、英国政府は最もコストを掛けずにエネルギー安全保障を達成するのはエネルギー源の多様化にあり、原子力は将来のエネルギーミックスにおいて重要な役割を果たすと引き続き信じている。

 ウィルファ原発建設支援のため、

英国政府は事業の3分の1の権益を取得すること完工に必要な資金の融資検討を喜んで行う用意があること1MW当たり75ポンド(1kWh当たり約11円)を超えない固定価格での電気の買取を検討すること を提案した。日立は、主としてバランスシートから事業を切り離すこと(注:事業をオフ・バランスシートとし、日立の損益に反映させない)と、期待収益率の観点から経営的に取り組みが難しいとの見解だった。

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