トルコ・エルドアン大統領が“地盤”で負けたわけ

トルコ・エルドアン大統領が“地盤”で負けたわけ

(dimamorgan12/fcscafeine/manjik/iStock)

3月31日に行われたトルコの統一地方選挙は、エルドアン大統領の信任投票の意味合いが強かったが、エルドアンの与党AKP(公正発展党)は苦戦を強いられた。トルコの高等選挙委員会(選挙管理委員会)は、エルドアン大統領の率いる与党連合が首都アンカラで3%の差で敗北したほかに、最大都市イスタンブールでも野党候補が2万票の差で勝利したと発表した。全体の得票率では与党連合が過半数を越えたが、都市部では野党が健闘した。

 イスタンブールは特に重要である。エルドアン自身中央政界に乗り出す前はイスタンブールの市長だった。エルドアンは2017年の国民投票の際、「イスタンブールで躓けば、トルコでの足場を失う」と言ったという、そのイスタンブールでの敗北はエルドアンにとって大きな痛手であろう。AKP側は開票結果の発表直後に異議を申し立て、再集計が開始された。4月7日には、改めてイスタンブールの全投票の再集計を求めるなど、なりふり構わない印象を受ける。当初の発表通りになるにせよ、再集計で逆転するにせよ、極めて接戦であったことに変わりはない。

 エルドアンは反対勢力や報道機関を厳しく弾圧し、独裁体制を強化してきたと見られてきただけに、今回の地方選挙の結果は、驚きを持って迎えられた。エルドアン就任以来の政治的激震とも言われている。

 その原因は何よりも経済の不振と見られる。

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