台湾の丸かじり〜東アジアの空間感覚を教えてくれる台湾映画

それは、若者たちの恋や思春期の悩みなどを題材にした、いわゆる「青春映画」というジャンルにおいても例外ではない。

■映画に投影された「台湾の自画像」

 さて4月20日から5月10日まで、新宿のK‘sシネマにおいて、「台湾巨匠傑作選2019 〜恋する台湾〜」が始まる。

台湾巨匠傑作選2019 〜恋する台湾〜
http://www.ks-cinema.com/movie/taiwan-kyosho2019/

 今年で第四弾となるこの台湾映画に特化した特別上映プログラム、昨年2018年には劇場月間新記録を樹立したということで、台湾への関心の高まりと共に日本での台湾映画への注目度も増していることがわかるが、特に今年は台湾映画のもつ独特のきらめきがたっぷり味わえる「青春映画」選りすぐりのプログラムとなっている。

 侯孝賢(ホウ・シャオシェン)やエドワード・ヤンら台湾ニューシネマの名作はもちろん、陳玉勲(チェン・ユーシュン)監督による傑作『熱帯魚』や日本にもファンの多い『ラブ ゴーゴー』のデジタルリストア版も見逃せないが、筆者としてもうひとつお薦めしたいのが『台北発メトロシリーズ』と呼ばれる作品たちだ。

 台北メトロ駅の中から6か所を舞台に2016年に制作されたこのシリーズは全7作品あるが、その中から3作品がこのたび日本の劇場初公開となる。どの作品も文化と歴史のミルクレープな台湾の魅力を感じられる美味しい作品となっているが、その中のひとつ『まごころを両手に』(監督:リン・シャオチェン)は、日台の歴史について考えるうえでも興味深い作品だと思う。

続きは WEDGE Infinity で

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